愛犬がドッグフードを急に食べなくなると、飼い主としては心配になりますよね。もしかしたら体調が悪いのかも、と動物病院へ連れていっても特に健康面で異常は無し。ストレスを感じているようにも見えないし、至って元気。
そのような場合は、そのドッグフードに飽きてしまっているのかもしれません。それなら違うドッグフードに変えれば、と安易に行動する飼い主さん、待ってください。まずはどうして食べないのか、その理由をもう少し考えてみましょう。
生活習慣を見直してみよう
ドッグフードを食べなくなる理由の一つに、運動不足があります。確かにあまり体を動かしていないとお腹も空きませんよね。愛犬の犬種に合った運動量を毎日取り入れ、しっかり体を動かしてあげましょう。
もしいつもの散歩の後にまだ体力が有り余っているようでしたら、散歩の時間を伸ばすなどの工夫をしてしっかりエネルギーとストレスを発散させてあげることが大切となります。
また、もう一つ気をつけたい習慣が、おやつです。ドッグフードには犬に大切な栄養素がバランス良く詰まっているので、基本おやつはあげなくても大丈夫なんです。
しつけの際やご褒美としておやつを与えることは飼い主さんにとっても愛犬との大切なスキンシップの一環として止めたくないとは思いますが、もしもワンちゃんがドッグフードを全く食べないのにおやつは食べるという状態でしたら、おやつをあげるのを止めて食事であるドッグフードのみを与えるようにしましょう。
日々の生活の中でしっかり運動を取り入れると必ずお腹が空くはずです。おやつを与えず、メリハリのある健康的な生活習慣を目指してみましょう。
ドッグフードに工夫してみる
他の食べ物は欲しがるのにドッグフードには見向きもしない、そういう場合はそのドッグフードに少し工夫をしてみましょう。
まず試してみたいのが、いつものドッグフードをふやかしてあげること。一度沸かした水を温かいくらいの温度まで冷まし、その白湯をドッグフードにかけてみてください。ふやけて温められるとドッグフードの匂いが引き立ち、ワンちゃんの鼻が刺激されて食べてくれるかもしれません。
犬が食べ物を「おいしい」と感じるポイントは、まずは匂いなんです。その次に食感、温度、そして味という順番になります。嗅覚の鋭い犬は逆に味覚が鈍く、野生動物だった頃の名残から、食べ物はまず第一に匂いで判断するんですね。狩りをして肉を食べていたことから、温度が関係してくることも理解できます。
もし白湯でも駄目なら、鶏のささみや魚、カボチャやさつまいもなどを柔らかくなるまで煮たその汁をかけてみるのもいいでしょう。この方法は子犬から老犬にまで有効そうですね。犬用チーズやヨーグルトなどのトッピングをするという方法、そしてドッグフードをフライパンで温めてあげるという方法もあります。
犬が食べなくなる度にドッグフードの種類を変えたり違うタイプの食べ物を与えると、犬は「食べなかったらもっと美味しいものがもらえる」と学習してしまいます。まずはいつものドッグフードに一工夫することから始めてみましょう。
食事時間(片付ける)と食事の間隔を決めよう
毎回の食事の時に気をつけたいことは、ダラダラと長時間にかけて食べさせないことです。愛犬がドッグフードに食いついていないと「後で食べるかも」とそのまましばらく置いておきたくなりますが、これはしつけ的にも衛生面でも良くありません。
ご飯を食べるのにかかる時間は個体にもよりますが、自分の愛犬がご飯を食べるだいたいの時間を目安に、毎回その時間を過ぎたらドッグフードを片付けるようにしましょう。
これには、食事と食事の間の時間をきっちり設けるという意味と、「ドッグフードを出されたらスグに食べないと片付けられてしまう」と犬に知らせるためです。
食事と食事の間の時間が短いと、次の食事ではまだお腹が空いていなくてドッグフードを食べなくなってしまいます。その悪循環から抜け出すために、決めた食事時間を過ぎたら、ドッグフードを全く食べていなくても片付けるようにしてください。
もちろん、ドッグフードを片付けた後におやつ等をあげるのは止めましょう。
まとめ
愛犬がドッグフードを食べなくなる理由は様々ですが、またしっかりと食べてもらうようにするには飼い主のどっしりとした心構えが必要です。
犬は何も食べなくても2、3日は大丈夫といわれており、その間はおやつや他の食べ物を与えずに様子をみてみましょう。
覚えておきたいのは、新鮮な飲み水は必ず常に飲めるようにしておくこと、そして、ドッグフードを食べたら沢山褒めてあげることです。
ワンちゃんと飼い主さん双方のストレスにならない方法が見つかるといいですね。