ドッグフードや私達人間の食べ物にもよく含まれている、防腐剤。
その名前の通り、食べ物が腐敗するのを防ぐための添加物ですが、それらは一体どんなものなのでしょうか?ここでは、ドッグフードに含まれる防腐剤とその危険性について紹介します。
防腐剤とは何か
防腐剤は、食品が腐らないようにする為に加えられる添加物です。
自然の食べ物を採ってそのまますぐに食べる、といった生活を毎日送ることができれば健康的で体にも害が無いのでしょうが、残念ながら現在の世の中ではそれはとても難しいことですね。
それはペットとして飼われている犬にとっても同じです。その為、食品が消費者の手元にいっても腐敗しないように防腐剤を加える必要があるのです。
では、その防腐剤とはワンちゃんの体にとって安全なものなのでしょうか?答えは、安全なものも有るし、安全では無いものも有る、ということになります。
防腐剤には、「カビの形成を止めるもの」「食品内の有害なバクテリアの成長を抑制するもの」「食品の腐敗を止めるもの」など、様々な種類があります。最初の二つは「防カビ剤」「防虫剤」とも呼ばれたりします。そのうち、「食品の腐敗を止めるもの」は「酸化防止剤」と呼ばれ、食品が酸化して品質が劣化しないようにする役割をもっています。
腐敗と酸化の関係
酸素は地球上の生物にとって無くてはならない存在ですが、ときには有害な形態をとることがあります。この酸素の一基本的形態により、食品中に存在する脂肪や油分は酸素に触れることによって酸化してしまうのです。
酸化すると健康に悪影響を与える物質が生成されたり、嫌な臭いが発生したり、ビタミン類のパワーが削減されてしまい、これが「腐る」過程ということになります。
腐敗した=酸化したドッグフードをワンちゃんが食べてしまうと、嘔吐や下痢などの症状が出る他、アレルギー症状を引き起こす可能性も知られています。
酸化防止剤の種類
さて、酸化を防止する酸化防止剤とは腐敗を防止する為のものだというのはわかりましたが、ではそれらにはどのような種類があるのでしょうか?先ほども述べましたが、酸化防止剤にはワンちゃんの体に有害な影響を与えるものと、そうで無いものがあります。
ドッグフードには、人口合成されて作られた多くの種類の酸化防止剤がよく使用されていますが、それらの人工合成されたものは実は犬にとってとても危険な添加物として知られています。
日本では使用が認められていない酸化防止剤も、海外から輸入されたドッグフードにはしっかり入っており、それをワンちゃんが食べることによって体に大きな影響を与える危険性があるのです。
実際マウスを使った実験などでも、発ガン性やアレルギーを引き起こす恐れがあるとして知られている人工合成の酸化防止剤。主なものには「BHA」、「BHT」、「エトキシン」がありますが、その詳細やその他の種類については別の記事で詳しく書いてありますので是非読んでみてください。
天然由来の酸化防止剤もドッグフードに使用されており、それらが使われたドッグフードは人工合成の酸化防止剤が使われているドッグフードよりも安全だと言えるでしょう。しかし、材料そのものが天然のものでも、それらを抽出する際に使用される溶媒に対しての安全性が疑問視されているのも事実です。
また、天然由来の酸化防止剤にはデメリットが。それは、酸化防止の効力が弱いということ。つまり、そこまで長い間酸化を防止できない、ということになります。その為、天然の酸化防止剤が使用されているドッグフードの消費期限は短めになっています。
しかしこれは飼い主さんがまとめ買い等をせずに、愛犬が食べる量をその都度飼い続ければ特に問題では無いですよね。健康に危害を与える人口合成の酸化防止剤が使われたドッグフードを与えるよりも、グンと良い選択だと言えます。
まとめ
ドッグフードに使用されている防腐剤。ワンちゃんが食べるものが腐敗しない為に添加されているワケですが、できれば天然のものを選びたいですよね。どのような種類があるのか、というのを知るだけでも、愛犬の健康づくりに役立つ知識になると思います。