愛犬家の方は一度は耳にしたことがあるかもしれない、The Whole Dog Journal(ザ・ホールドッグジャーナル)。略してWDJとも呼ばれているようですが、それは一体何なのでしょうか?
The Whole Dog Journalとは
The Whole Dog Journal(ザ・ホールドッグジャーナル)、通称WDJは、1997年から始まり今でも根強い人気を誇る、ビーヴァメディアグループ社によるアメリカの犬専門雑誌です。
ペットフード企業などからの広告費を受け取らず、公平で信頼できる情報を発信している雑誌として名が知られており、アメリカでは圧倒的な支持を得ています。インターネット上でドッグフードについて検索するとこの雑誌の名前が出てくることからも、その高い信頼性が伺えますね。
このThe Whole Dog Journalが提供している情報は、主に「安心できるドッグフードのレビュー」、「犬のオモチャのレビュー」、「犬のヘルスケアプロダクトのレビュー」、「犬のトレーニングやグルーミングのアドバイス」などとなります。
WDJが選ぶ、ドッグフードの選定基準とは
雑誌だけでなくウェブサイトやFacebookのページでも犬に関する様々な情報を発信している、The Whole Dog Journal。そのWDJが提供する情報の中でも人気なのが、オススメできる安心なドッグフードのリストです。
様々なドッグフードを独自で調査し、その中から安全で安心できるドッグフードを選び抜いて毎年そのリストを公開しているのです。
ペットフード業界の声は一切入っていないため、「WDJ認定製品」のドッグフードは安心して愛犬に与えられる、信頼できる商品だということになります。
では、そのWDJがドッグフードを審査する際の基準とはどういったものなのか、見てみましょう。
- 高品質で良質な動物性タンパク質を多く含んでいるものが望ましい
- 原材料欄の先頭に1〜2種類の動物性タンパク質が書かれているものが望ましい
- 副産物や家禽副産物を使用していない
- 明確な表記のない脂肪やタンパク質を使用していない
- 高品質の穀物や野菜を含んでいるものが望ましい
- 穀物や野菜が原材料欄の上位に並ぶものは低品質だと考えられる
- 人口の着色料や香味料、保存料(防腐剤)を使用していない
- 甘味料を使用していない
- オーガニックの原材料を使用したものが望ましい
これらの基準をクリアし、更にWDJから質問があった場合はその問い合わせにも明確にしっかりと回答をした製品のみが、安全なドッグフードとして「WDJ認定製品」とされます。
100%完全に信頼はできない?
The Whole Dog Journalが提供する情報自体は偽りのない本物ですが、実はその審査内容は完璧ではないという欠点があります。
彼らが上記の基準について調べる方法とは、ドッグフードのパッケージの原材料欄を見てチェックしたり、公式サイトをチェックしたり、製作会社や工場に電話などで詳細を尋ねたり、と一般人でもできるような審査の方法なのです。
そのため、もし製作会社が隠しているような事があってもそれを暴けるかというと、そういうわけではないんですね。WDJが各製品の成分分析などを行っているのでは無く、パッケージに書かれていることを鵜呑みして分析しているわけです。
つまり、原材料を100%把握しているという事ではなく、原材料が中国から輸入されている場合はそこで様々な添加物や成長促進剤が使用されていたり薬物残留が有ったりする可能性もあります。
有料の雑誌なので、独自で成分の分析をしたり工場を直に訪れてしっかり観察したり等してほしいところですが、WDJの審査結果はあくまで指標として留めておくのが良いでしょう。
まとめ
それでもWDJが出す安心なドッグフードのリストは充分参考になります。
彼らの審査の対象はアメリカのドッグフードの為、日本やヨーロッパの製品はそのリストには載りませんが、その選定基準は私達がドッグフードを選ぶ際の基準としても活用できそうですね。