栄養バランスを考えて作られている市販のドッグフードよりも、家庭で作る手作りフードを勧める声もありますが、手作りの方が本当に良いのでしょうか?
ここでは手作りドッグフードについて、そのメリットやデメリットを紹介していきます。
手作りフードのメリット
近年では市販のドッグフードの安全性がよく問題視されています。
その主な問題は、原材料に何が使用されているのかハッキリわからないという点。そのため、愛犬に安心して与えることのできる手作りフードに注目している人は多いようです。
手作りのドッグフードの利点といえば、何といっても「安心感」でしょう。飼い主が直接食材を選ぶことができ、無添加の安全な食事を作ることができます。
また、ワンちゃんの体調や体質を一番知っているのは飼い主さんですよね。愛犬に合わせて作ることができるので、その犬その犬の健康を気遣ったメニューにすることが可能です。
手作りフードのデメリット
しかし、手作りフードにはデメリットも存在するのも事実。大きなデメリットといえば、下記の3つが挙げられます。
- 栄養のバランスを考えなければならない
- 時間と手間がかかる
- 市販のドッグフードと比べて、長期保存ができない
いくら安全な食材を使って無添加の食事を作ったとしても、その栄養バランスが悪ければ愛犬の健康を損なってしまう恐れがあります。それでは本末転倒ですね。
家で愛犬のために手作りのドッグフードを作る際には、その愛犬の犬種やライフステージに合った必要な栄養素やそのバランスを知っておくことが大切です。
その知識を充分に得てからでは無いと、食材の栄養をフルに活用できず、安心で安全な手作りフードを作ることはできないでしょう。
また、ドッグフードを手作りするに関しての1番のデメリットといえば、時間と手間が掛かってしまうことではないでしょうか?忙しい毎日の中、手作りのフードを準備するのは大変ですね。
手作りフードの冷凍保存も可能ですが、市販のドッグフードのように長期保存はできません。それらの点が、手作りフードのデメリットと言えるでしょう。
作る際に抑えておきたいポイント
手作りドッグフードのメリットとデメリットを書きましたが、これらを踏まえた上で手作りフードに挑戦したいという飼い主さんも居ると思います。
では、愛犬の食事を作る際に気をつけなければならない事、抑えておきたいポイント等はどのようなモノでしょうか?
① 犬に与えてはいけない食材を把握する
人間には害の無い食べ物でも、犬が食べると様々な病気や症状を引き起こしてしまう食材があります。ひどい場合は死に至ることも…。
そのため、手作りフードを作る前にこれらの危険な食材を知り、避けることが大切となります。また、卵のように、加熱すると大丈夫なのに生のままだと犬に中毒症状を起こす可能性がある食材も存在します。
その為、犬には基本的に生ものを与えるのは避け、しっかりと加熱調理した食材を与えるようにしましょう。
② 個体に必要な栄養要求量を知る
犬種やライフステージによって、その必要な栄養素や栄養バランスは違ってきます。
ポメラニアンやトイプードルなどの超小型犬、柴犬などの中型犬、ゴールデンレトリバーなどの大型犬…など、彼らはそれぞれ体の大きさも1日の運動量も違いますね。
また、体の大きさだけでなく、その犬が幼犬なのか、成犬なのか、または老犬なのかによっても必要な栄養素等が変わってきます。栄養だけでなく、例えば幼犬や老犬の場合は柔らかく水分が多めの食事にする、といったように食事の形態も違ってくるんです。
個体の栄養要求量を満たすよう、栄養に関する充分な知識が必要になると共に、愛犬にはどんな食事が合っているのかも知る必要があります。
③ 手作りフードの保管方法
多めに作った手作りフードは、小分けにして冷凍保存することをオススメします。
一食分ずつしっかりと包み、その分だけを解凍して食べられるようにしておきます。ジャガイモやカボチャなどは潰してから冷凍しましょう。
手作りフードを冷凍保存できるのは、約1週間程度。それ以内でも、解凍した際に変な匂いがしたらスグに処分し、愛犬には与えないようにしましょう。
④ 飼い主のストレスにならない程度で
愛犬の為に始めた手作りフードなのに、それが飼い主のストレスとなってしまっていては元も子もありません。
犬は飼い主のストレスを敏感に感じ取ります。それが今度は犬のストレスとなり、そのストレスが原因で病気やアレルギーを引き起こしてしまう可能性も…。飼い主のストレスにならない程度に、愛犬のドッグフード作りを楽しむようにしましょう。
市販のドッグフードもうまく利用して、ドッグフードと手作りフードの組み合わせを活用する方法もあります。
まとめ
愛犬に安心できる手作りフードを与えるには、それなりの知識が必要だという事はわかっていただけたでしょうか?
手作りフードは市販のドッグフードに比べて酸化や腐敗が早く進むため、食事の給与時間を守り、給与時間が過ぎたらその都度しっかり処分するようにしましょう。