日本ではあまり食べる機会の少ないラム肉ですが、このラム肉を原材料とするドッグフードも市場では売られています。
様々なメリットがあると言われているラム肉のドッグフード、そのメリットとは何なのでしょう?ラム肉のデメリットも併せて見ていきましょう。
ラム肉の特徴
ラム肉とは生後1歳未満の子羊の肉のことを指します。
オーストラリアやニュージーランドを主な産地とし、この2つの国は食品管理がしっかりしている為その安全性と品質の良さで良い評判を持っています。
生後一年以上の羊肉(マトン)と比べて独特な臭みも無く、比較的食べやすい柔らかいというのが特徴の赤身肉です。
ラム肉のドッグフードのメリット
ラム肉を含むドッグフードにはどのようなメリットがあるのでしょう?
高タンパク・低カロリー
ラム肉には犬に必要な栄養素である、たんぱく質が豊富に含まれています。
また、ラム肉を食べた際に吸収される脂肪の温度にも特徴があり、牛肉の脂肪の場合は33度程度の温度で消化吸収され始めますが、ラム肉の脂肪は40度以上で消化吸収が始まります。
つまり、脂肪が吸収されにくいんですね。高タンパク質で低カロリーなラム肉は、犬にとっては理想的な食材なんです。
栄養たっぷり
ラム肉に含まれるL−カルニチンという成分は脂肪の燃焼を助け、さらには心臓病や動脈硬化の予防やコレステロール値を下げる働きも。
このL−カルニチンは多くの肉に含まれているのですが、この成分を最も多く含む肉がラム肉なんです。
さらには犬が体内では作り出せない不飽和脂肪酸もラム肉には含まれており、これもコレステロール値を下げる働きを持っています。
そしてビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEも豊富。これらの効力として代謝を助ける、糖質の分解や細胞の再生、抗酸化作用などが挙げられます。
アレルギーになりにくい
犬がアレルギーを引き起こす可能性が高めだと言われているチキンやビーフと比べ、ラム肉は比較的アレルギーを引き起こすケースが少ないとされています。
そのため、食物アレルギーを持つ犬に対して獣医さんもラム肉ドッグフードを勧めることがあるほど。
100%全くアレルギーが出ないというワケではありませんが、チキン等に対してアレルギーを持っているワンちゃんには試してみる価値があるでしょう。
ラム肉のドッグフードのデメリット
ではラム肉に関するデメリットには何があるのでしょうか。
値段が高い
ラム肉を使ったドッグフードはその材料である肉を生後1年未満の羊に限定しています。そのため、どうしても価格が高くなってしまうのがデメリットです。
入手が困難な場合もあり、高価なプレミアムフードとして売られていることもあります。
穀物が含まれることが多い
ラム肉自体の値段が高いので、コストカットの一つの方法として原材料に米などの穀物を混ぜて売られているドッグフードが多く存在します。
穀物は少量ならば良いのですが、あまりに大量に入っていると犬に被害をもたらしてしまう可能性が。
穀物は犬にとって消化しにくい食材なんです。そのため、穀物入りのラム肉ドッグフードを買う際は穀物がどれくらい含まれているのかを、しっかり確認してから購入するようにしましょう。
ウンチの量が少なくなる
これはあまり心配しなくても良いことなのですが、ラム肉のドッグフードを食べているとウンチの量が減るワンちゃんがいます。
これはラム肉の消化率が良すぎるため。犬の体内で消化しやすいラム肉ですので、今までよりも便の量が極端に少なくなってしまうのです。
飼い主さんとしては心配してしまうでしょうが、しかしこれは「しっかり消化されている」ということなので、あまり気にしなくても大丈夫なようです。
ラム肉をオススメしたい犬のタイプ
子羊の肉であるラム肉は柔らかく、消化率が高いのが特徴です。豊富な栄養素を効率よく吸収できるため、胃腸が弱っているワンちゃんにも安心して与えられます。
消化が良いという事は便秘の解消にもなるので便秘気味なワンちゃんにもオススメですね。
また、L−カルニチンには脂肪の燃焼を助ける効果があり、そして不飽和脂肪酸にはコレステロール値を下げてくれる働きも。
ラム肉は魚と同じくらい低いコレステロール値を持つ肉なのです。肥満犬のダイエット食としても最適ですね。
まとめ
多くのメリットがあり食べやすいとされているラム肉のドッグフードですが、体質に合わないワンちゃんも居るかもしれません。
最初は少量から試してみると良いでしょう。愛犬の健康を考えた上の食事として、ラム肉は外せない一つの選択肢だと言えますね。